タイヤを知りたい
タイヤの秘密(Q&A)
タイヤ選びにはコツがある。
それは何といっても安心できるタイヤショップを選ぶこと。
ところで、タイヤのこと、あなたはどれくらい知っていますか?
クルマを支え、動力を伝え、方向性を保つのがタイヤの役割。
サスペンションやシャシーなどはこの両者の役割をバックアップしています。
タイヤ?!
クルマの走りの重要なポイントなのに意外に知られていないのがタイヤ。
そこでタイヤの徹底研究をやってみましょう。
- 「素朴な大疑問から...。クルマはなぜタイヤを装着するのですか?」
- 「タイヤはすべて黒。こんなにカラフルな時代なのにどうしてタイヤは頑固なの?」
- 「カーボンブラックは、どんな役目をしているんですか?」
- 「カーボンブラックの他にはどんな原料が使われているんですか?」
- 「タイヤの構造はどうなっているんですか?」
- 「ラジアルって何ですか?」
- 「タイヤには、チューブがありませんね。」
- 「スタッドレスタイヤというのはなんですか?」
- 「クルマの安全走行と、タイヤの空気圧の関係」
- 「正しい空気圧のポイントはどんなことですか?」
- 「タイヤのスリップサインってなんですか?」
- 「タイヤの表示は何を表しているんですか?」
- 「速度記号はどんな分類になっているんですか?」
- 「タイヤの側面には、いろんな記号が入っていますね。」
- 「荷重指数(ロードインデックス)ってなんですか?」
「素朴な大疑問から...。クルマはなぜタイヤを装着するのですか?」
クルマの重量を支え、クルマの駆動力、制動力を路面に伝えるのがタイヤだ。快適な走りのためには、路面からの衝撃を小さくし、走行中クルマの方向を転換、維持できるのもタイヤのおかげなのだ。
つまり、タイヤがなければクルマは走れないということだ。
「タイヤはすべて黒。こんなにカラフルな時代なのにどうしてタイヤは頑固なの?」
それは、カーボンブラックという素材のため。カーボン = 炭素、ブラック = 黒。
わかりやすくいうとススのような黒い粉。
これがタイヤ全体の約26%も入っている。
だから真っ黒になる。
「カーボンブラックは、どんな役目をしているんですか?」
ゴムとゴムの間をつないで、タイヤの強度、耐磨耗性をグンと高めているのがカーボンブラック。もしタイヤの中にこれを入れなければ、弱くて消しゴムみたいにボロボロになってしまう。
「カーボンブラックの他にはどんな原料が使われているんですか?」

ただしゴムにも天然ゴムと合成ゴムがあり、さらに、カーボンブラックや加硫剤 などいろいろな添加剤が加えられている。そのほかビードワイヤーや繊維、スチールコードなど1本のタイヤには、ざっと100種類以上の原材料が加えられている。 わかりやすく円グラフにしてみよう。
「タイヤの構造はどうなっているんですか?」

-
トレッド
路面と接触する部分。厚いゴム層である。
表面にはトレッドパターンが刻まれている。 -
サイドウォール
側面のゴム部分。商品ブランド名、タイヤ
サイズなどがここに表示される。 -
ビード
タイヤをリム(ホイール)に固定する部分の
総称。リング状の補強構造。 -
カーカス
コードをゴム被覆したもので、タイヤの骨格
となる。バイアスとラジアルの2タイプがある。 -
ビードワイヤー
ビード部内部にある鋼線の束 -
ベルト
ラジアル構造のカーカスをしめつける「たが」
の役割をする。ほとんどがスチール製である。
「ラジアルって何ですか?」

これに対し、バイアス構造では、カーカスコー ドが斜めになっている。
現在では、走行性、耐久性にすぐれるラジアル構造の物 が主流。乗用車ではすでに約95%近くがラジアル化され、トラック、バス用タイヤも年々ラジアルが増加し93%弱がラジアル構造となっている。
またトレッドの部分を補強のベルトでしめつけているタイプのラジアルは、スチールベルテッドラジアルといって、より耐久性の強いタイヤとなっている。
「タイヤには、チューブがありませんね。」
タイヤのもうひとつの分け方が、チューブレスタイヤとチューブタイヤなのだ。チューブレスタイヤはチューブを使用しない代わりに、タイヤの内面に空気透過性の少ない特殊ゴム(インナーライナー)をはりつけ、さらにビード部に空気漏れ防止材料を使用して、空気が漏れないようにしている。
チューブレスタイヤは走行中に釘などが刺さっても、空気が急激にぬけないという特徴がある。チューブタイヤはチューブを内蔵し、それに空気を充填して使用するタイプ。
他に車種別のタイヤ分類もあるから覚えておこう。
PCタイヤ:乗用車用タイヤ
LTタイヤ:小形トラック用タイヤ
TBタイヤ:トラック・バス用タイヤ
MCタイヤ:モーターサイクル用タイヤ
「スタッドレスタイヤというのはなんですか?」
低温でもしなやかさを失わない特殊配合ゴムを使用した氷雪用タイヤで、粉塵公害 の原因になるスパイクを使わずに、凍結した道路でも高い走行性を確保するためにトレッドパターンやプロファイル(形状)に工夫を加えているタイヤ。「クルマの安全走行と、タイヤの空気圧の関係」
タイヤの空気は少なすぎても、多すぎても、タイヤにダメージを与えるから、安全な ドライブをさまたげることになる。空気圧が不足している場合には、タイヤは熱をも ちすぎて、剥離やコード切れの原因になる。空気圧過多の場合には、衝撃傷や切り傷 を受けやすくなってしまう。
「正しい空気圧のポイントはどんなことですか?」
5つのポイントを覚えて下さい。- タイヤが冷えている時に、クルマに指定された空気圧に調整する。
- バルブからの空気もれの点検を行う。また必ずバルプキャップを付ける。
- 調整した空気圧は走行中に上昇するがこれを下げない。
- タイヤの空気圧は自然にもれて低下するので、定期的に補充する。
- リムフランジ部に変形がないか点検する。
「タイヤのスリップサインってなんですか?」
タイヤの使用限界の目安になる目印のこと。タイヤの残りミゾが1.6mm未満になると、タイヤ溝のとぎれとなって表れてくる。
スリップサインはタイヤ両側面部の△印がついているところにある。
1ケ所でもスリップサインが表れたら、すぐに新しいタイヤと交換しなければ大変危険だ。
「タイヤの表示は何を表しているんですか?」

自分の走行にあわせた、正しいタイヤ選びの基礎知識だから、しっかり理解してほしい。
タイヤのサイズは普通、タイヤサイドウォールに「195/60 R14 85H」などと表示されている。
「速度記号はどんな分類になっているんですか?」

「タイヤの側面には、いろんな記号が入っていますね。」

図の例がよくあるタイプだ。
「荷重指数(ロードインデックス)ってなんですか?」

これも次に表示しておこう。